GOOD DESIGN AWARD 2014

「骨の見える家」

住む人・ライフスタイルに合わせて内部空間を変更する
住みつなぐ家づくり

可変性をテーマにデザインされた「骨の見える家」。壁・天井・縁側などの骨(下地)を見える化し、ご入居者の方がDIYしやすいように工夫されているので、ご家族の成長に伴う間取り変更はもちろん、将来、中古住宅として販売する際のリフォームも容易。さまざまな人へ「住みつなぎやすい」ポイントが評価され、2014グッドデザインベスト100(ものづくりデザイン賞)にも選ばれました。

コンセプト

親子二世代でつなぐことはもちろん、
これからは他人家族にも住みつなげる家へ。
世代が代わるごとに”建てては壊す”という家づくりは終わりました。耐震性・耐久性・省エネ性などの基本性能が高いことはもちろんですが、これからの家には、DIYやリフォームで手を加えながら末永く利用価値の高い家であることが求められるのではないでしょうか?今までのように自分たちだけが暮らしやすい家を新築するのではなく、これからは、①さまざまな家族にとって暮らしやすいコト②他人と住みつなぐことができるコト③暮らしの可変性が高いコトなど、「誰が暮らしても、末永く利用価値の高い家であるべき」というコンセプトで企画開発しました。

グッドデザイン

可変する家づくりのポイント

「骨の見える家」は、柱や梁を隠さず、いわゆる「骨の見える化」によって、家の透明性を高めました。また、壁・天井・床の骨組を一定間隔に配置する「グリッド化」によって、区画単位での空間構成が容易に。さらに、デザインをシンプルにすることで、家の可変性を高めています。

DIYリフォームも楽々、3つの可変システム。

壁や天井、縁側は、部分補修や間仕切り変更などが大げさな工事にならない様、現場のプロ目線で工夫しました。将来、当社で可変リフォームをご注文頂くことはもちろんですが、お客様自身の手で補修やDIYリフォームして頂くことも可能です。

1.天井格子システム

天井の梁を格子状に組み、その間をパネル化したことで、部分的な天井変更が可能です。また方眼紙のマス目の様にわかりやすくグリッド化されたことで、一般の住宅よりも、間仕切りの追加や、家具・照明器具などのレイアウトが容易です。

暮らし方に応じて可変する、広間デザイン。

伝統的な日本の住まいは、畳の間や土間など、様々な用途に使える空間がしつらえられ、多様な生活の器として機能していました。骨の見える家は、日本の住まいの知恵を今に活かす、フレキシブルな空間活用術として広間をご提案。生活シーンやライフステージに応じて可変する、融通の効く住まいです。

将来性も見据えた、進化するインテリア。

新築の際、ベストな家が将来までベストであり続けるのは難しいと言われます。なぜならば、家族構成やライフスタイルが変化し、間取りや設備、インテリアなどが時間とともに古びてしまうからです。骨の見える家は、将来、小修繕やリフォームを繰り返しながら、暮らせることを前提にした住まい。可変しながら価値がつづくよう、デザインされた住まいです。

縁空間の使い方で可変する。外観デザイン

地震や台風、大雪や熱波など、昔から自然の猛威にさらされてきた日本の住まいは、屋根形状や外壁などにも様々な工夫がなされてきました。「骨の見える家」は耐震バランスのいい正方形総二階のフォルム。屋根は雨仕舞いのいい切妻形状。また外壁には、宇宙ロケットの先端にも使われるほど、遮熱性に優れた「塗るセラミック外壁」を採用。伝統的な日本の知恵と最先端のテクノロジーを織り交ぜた最強のディフェンスでご家族を守ります。

切妻屋根と白い壁が美しいシンプルな外観ファサード。骨組だけで構成された縁システムに、簾や屋根をトッピングすることで、 四季の彩りやライフスタイルに応じた多彩な表情がうまれます。

審査委員の方の公開コメント

時間の経過に伴う「住みつなぐ」をコンセプトに、親子間のみならず、第二第三の住み手である他人との間にも継承可能な、住み手による改修・改変による付加価値の積み重ねを可能にするための工夫が成されている。

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